最後のトルヴェール・最初のオペレッタの作者
《アダン・ド・ラ・アル》

2013.6.28

オペレッタ「「ロバンとマリオンの劇(Jeu de Robin et Marion)」から、
「Robins m'aime (Marion)」

今日の音楽は、フランス中世後期を代表する作曲家の一人、
アダン・ド・ラ・アル(Adam de la Halle/1245年〜50年頃-1285年〜88年頃)。

最初のオペレッタの作者、最後のトルヴェールもしくはミンストレル、
そしてアルス・アンティクアの多声音楽の代表的な作曲者の一人とされている。

「「ロバンとマリオンの劇(Jeu de Robin et Marion)」、
「葉隠れの劇(Jeu de la feuillée)」(もしくは「狂人の劇(Jeu de la folie)」)という2つの劇作品を残している。

「ロバンとマリオンの劇」は、当時のフランスで普遍的な田園詩(パストラル)を元に
彼自身による数多くの多声音楽を付随したもので、
シャルル・ダンジューの宮廷で上演されたことがわかっており、最初のオペレッタともいわれる。
また、伝統的なトルヴェールの詩や形式による数多くのジュー・パルティ、モテット、多声ロンドーが残されている。
ストーリーは、羊飼いの娘マリオンに一目惚れした騎士が、マリオンを自分の物にしようとその恋人の農夫ロバンから奪うが、
マリオンは騎頑に拒否し、マリオンは解放され、仲間達はパーティーを開いて祝福する、というもの。

それでは、オペレッタ「「ロバンとマリオンの劇(Jeu de Robin et Marion)」から、「Robins m'aime (Marion)」。
演奏は、Antony Pitts & Tonus Peregrinus。
http://www.youtube.com/watch?v=h7ncJV30610&list=PL5A62C96837E530A2