中世からルネサンスへ:ジョン・ダンスタブル

2013.5.15

「Beata Mater a 3 voci」
「The Motet: Veni sancte spiritus - Veni creator」

今日の音楽は、中世西洋音楽からルネサンス音楽の移行期に重要な役割をしたイングランドの作曲家、
ジョン・ダンスタブル(John Dunstable またはDunstaple, 1390年ごろ - 1453年12月24日)。

デュファイは、このダンスタブルの影響をうけ、ブルゴーニュ楽派へと発展していくことになる。
ミサ曲やモテットを多く作曲したが、作曲者がはっきりしていない作品も多い。
モテットとしては「Veni sancte spiritus」が有名。
生涯についてはほとんどわかっていないが、
イングランドのベッドフォードシャー州ダンスタブル(Dunstable)生まれで、
音楽家であった他に、外交官、天文学者であったといわれる。
ノルマンディー知事であるベッドフォード公爵ジョンに仕え、百年戦争の休戦時にフランスに滞在。
イングランド独自の3度・6度を用いた和声法フォーブルドンをヨーロッパ大陸に伝えるとともに、
逆に大陸の音楽をイングランドに伝えた。
ダンスタブルの伝えた新しい和声法は、大陸の音楽に取り入れられることでポリフォニーに発展。
ルネサンス音楽開始のきっかけとなる重要な契機となった。
1453年にのクリスマスイブに死去したが、この年にはコンスタンティノープルが陥落。
中世の終わりであるといわれている年であり、時代を象徴した人物であるといえるかもしれない。

それでは、「Beata Mater a 3 voci」。
演奏は、Pro Cantione Antiqua, Bruno Turner。
http://www.youtube.com/watch?v=hcUgCT0zXUI

続いて、「The Motet: Veni sancte spiritus - Veni creator」。
演奏は、The Hilliard Ensemble(Conductor:Paul Hillier)。
http://www.youtube.com/watch?v=xMboKS7ZJjk