クリストバル・モラーレス

2013.4.30

「Salve regina」
「Missa de Beata Virgine (Kyrie)」

今日の音楽は、ビクトリア以前のスペインの作曲家では、最も影響力があった作曲家、
クリストバル・モラーレス(Cristóbal de Morales/1500年頃 セビリャ - 1553年10月7日 マルチェーナ Marchena)。

国際的な名声を得た最初のスペイン人作曲家で、その作品はヨーロッパ全域で販売され、
多くの楽譜は新大陸にも渡って行った。
作曲者の死後から100年経ってもなお多くの音楽著作家や音楽理論家によって、
当時の完璧な音楽の一つに数えられていたほど。
作品はほとんど宗教曲であり、すべてが声楽曲。数多くのミサ曲を作曲しており、
そのいくつかは、おそらく教皇庁の聖歌隊のために作曲されたためか大変複雑である。
モテットは100曲以上、マニフィカトは18曲、エレミアの哀歌は少なくとも5曲。
こんにち彼の作品の中では《マニフィカト》が最も頻繁に演奏されている。

1535年までにローマに移り、スペインの声楽家を贔屓にしていたローマ教皇パウルス3世の肝煎りで、
教皇庁の聖歌隊で歌手を務めるようになる。
1545年までローマにとどまり、バチカン(ローマ教皇庁)で使用人を務める。
その後はイタリアで(神聖ローマ帝国皇帝やコジモ・デ・メディチに対して)求職活動を続けるも
不首尾に終わり、スペインに帰国。
ヨーロッパで最も偉大な作曲家として著名になっていたにもかかわらず、相次ぐ挫折に見舞われる。

それでは、「Salve regina」。
演奏は、The Brabant Ensemble。

http://www.youtube.com/watch?v=Zs9Vyy7nYcE

続いて、「Missa de Beata Virgine (Kyrie) 1/5 」。
演奏は、 the Ensemble Jachet de Mantoue。

http://www.youtube.com/watch?v=aW5yI44SSWI