ジョン・ブル

2013.4.7

「Pavane Gaillard Germain's alman」
「半音階のパヴァン(Chromatic Pavan)」

今日の音楽は、イングランドの作曲家、オルガン建造家で、
優れた鍵盤楽器の演奏家としても知られていた、
ジョン・ブル(John Bull, 1562または1563 - 1628.3.12)。

オランダのスウェーリンクやイタリアのフレスコバルディ以外では、
17世紀初期では最も有名な鍵盤楽曲の作曲家。
鍵盤楽曲に加えて、ヴァース・アンセムやカノンなども作曲している。

1591年には王室礼拝堂オルガニストに就任。
翌年にオックスフォード大学より博士号を取得、
1596年にはエリザベス1世のお墨付きでグレシャム・カレッジの音楽科教授に。
女王の死後は、ジェイムズ1世に仕官し、卓越した作曲家や鍵盤楽器奏者、即興演奏家として名声を得る。
しかし、数々の問題、特に不義密通の咎を起こし、1613年イギリスを脱出、
カンタベリー大司教とジェイムズ1世による断罪から逃れようとする。
ネーデルランド駐在のイングランド大使が、はじめはブルを匿おうとしたが、
後に自らの立場を憂慮して、1614年にジェームズ1世に釈明状を書き送っていたりもする。
その後、ネーデルラントにとどまり、1615年にはアントウェルペン大聖堂の次席オルガニスト、
1617年には首席オルガニストに任命される。ネーデルラント滞在中には、
当時最も影響力のあった鍵盤楽曲の作曲家、スウェーリンクに出会っている。
そして、1620年代にはオルガニストやオルガン建造家(オルガン建造相談人)として活動を続け、
イングランドに帰ることなくアントウェルペンで他界する。

それでは、「Pavane Gaillard Germain's alman」。
演奏は、Pierre Hantai(Harpsichord)。

http://www.youtube.com/watch?v=YnziQL2FUQs

続いて、「半音階のパヴァン(Chromatic Pavan)」。
演奏は、Bertrand Cuiller。

http://www.youtube.com/watch?v=LiVViZgF9zc