トマス・トムキンズ

2013.3.13

「ダヴィデがアブサロムの殺されしを聞きしとき」
「おお主に向かって歌え」

今日の音楽は、テューダー朝とステュアート朝に仕えた、
ウェールズ出身のイングランドの作曲家、トマス・トムキンズ(Thomas Tomkins, 1572 – 1656.6.9)。

ルネサンス音楽の末期から初期バロック音楽への過渡期に、イングランド・マドリガル楽派の一員として活躍。
鍵盤楽器やヴァイオル・コンソートのために、技巧的な作品の数々を手懸けた。
様式的にはきわめて保守的。同時代のバロック音楽をほとんど無視して、当時人気の表現形式のリュート歌曲やエアは作曲していない。
対位法的な音楽語法は、ルネサンス音楽の伝統を固守している。
1596年にウースター大聖堂聖歌隊の指導者に任命される。
ロンドンでバードに師事した可能性が高いといわれる。
1620年より少し前に王室礼拝堂のジェントルマンに列せられ、1625年に王室礼拝堂の長老オルガニストに指名される。
その後は20年間ウースター大聖堂に奉職したようだが、1646年、清教徒革命で職を失う。
音楽は清教徒にとって忌むべきものであったため、詩篇唱の斉唱を除いて、教会で禁じられた。

それでは、「ダヴィデがアブサロムの殺されしを聞きしときWhen David heard that Absalom was slain)」。
演奏は、The Cambridge Singers(指揮:John Rutter)。

http://www.youtube.com/watch?v=I1jXT8k7zWU

続いて、「おお主に向かって歌え(O sing unto the Lord a new song)」。
演奏は、Tallis Scholars。

http://www.youtube.com/watch?v=RNTw0dWze1M