アレッサンドロ・マルチェッロ

2013.2.28

「オーボエ協奏曲ニ短調/アダージオ」
ベネデット・マルチェッロ
「Canzona "Se morto mi brami perché non m'uccidi"」
「ソナタ第3番イ短調」

今日の音楽は、数学者・哲学者・音楽家として、多分野にわたって活躍した、
バロック・コンチェルトの作曲家としても有名な
アレッサンドロ・マルチェッロ(Alessandro Marcello/ 1669.8.24 - 1747.6.19)と
その弟、イタリア・バロック音楽の作曲家・音楽評論家、
ベネデット・マルチェッロ(もしくはマルチェルロ)(Benedetto Marcello/1686.7.31もしくは8.1 - 1739.7.24)を。

アレッサンドロ・マルチェッロの音楽は、今日ではほとんど演奏されなくなっているが、
生前のアレッサンドロは卓越した作曲家として有名だったそうだ。
代表作のひとつ《オーボエ協奏曲ニ短調》は、バッハによってチェンバロ曲(BWV974)に編曲されたりもした。
このほかの作品に、《ヴァイオリン協奏曲集「ラ・チェトラ」》や
《リコーダー・アンサンブルと弦楽器、通奏低音のための協奏曲ト長調》などがある。
《オーボエ協奏曲ニ短調》は、中間楽章が映画「ベニスの愛」において使われた。

それでは、兄のアレッサンドロ・マルチェッロの
「オーボエ協奏曲ニ短調/アダージオ(Oboe Concerto in D minor 2nd movement - Adagio - in D minor.)」を。
演奏は、Elgar Howarth指揮、Royal Philharmonic Orchestra、Derek Wickens(Oboe)。

http://www.youtube.com/watch?v=tjLoOmDddgk

続いて、弟のベネデット・マルチェッロ。
未出版作品を含めて50点ほどしか遺さなかった兄とは対照的に、作曲家として700点近い作品がある。
アントニオ・ロッティやフランチェスコ・ガスパリーニに音楽を師事。
だが、父親の意向に従って政界入り、1711年には四十人議会の議員になり、
1730年にはポーラの施政官に任命されるが、健康を害し、8年後にカメルレンゴの称号を得てブレーシャに隠退し他界。
現在最もよく知られている作品は、《詩的・音楽的霊感Estro poetico-armonico 》。
その他の主要な作品はカンタータであり、独唱用とアンサンブル用の作品が残されている。
近年では、死者のためのミサ曲も再評価されつつある。
リコーダーのためのソナタ集、作品2もアマチュア、プロを問わず頻繁に演奏される傑作である。

それでは、ベネデット・マルチェッロの「Canzona "Se morto mi brami perché non m'uccidi"」。
演奏は、New Seasons Ensemble(指揮、Albrecht Mayer)。

http://www.youtube.com/watch?v=HEy6smLU_tU&list=PLD39A4F1861058A1B

そして、同じく弟のベネデット・マルチェッロの「ソナタ第3番イ短調(Sonata No. 3 in A Minor), Op. 2, No. 3」。

http://www.youtube.com/watch?v=ADxw_V5nA1Y