アルヴォ・ペルト「Alina!」「Spiegel Im Spiegel」『Sanctus』

2012.11.18

 アルヴォ・ペルト
「Alina!」
「Spiegel Im Spiegel」
『Sanctus』

今日の音楽は、今朝は静かに過ごしたい気分なので、
アルヴォ・ペルト(Arvo Pärt)の音楽を。

アルヴォ・ペルト(1935年9月11日-)はエストニア生まれの作曲家。
ペルトの作品群は、大きく分けて2つに分けられるという。
初期はショスタコーヴィチ、プロコフィエフ、バルトークから、
シェーンベルクの十二音技法やミュジック・セリエルにまで及ぶ流れにあるもの。
それが行き詰まったあと、「西洋音楽の根源への実質上の回帰」を行い、
単旋聖歌やグレゴリオ聖歌、ルネサンス期における多声音楽などを研究。
正教会へ入信したりもする。
その結果、ペルト自身が「ティンティナブリ様式」と呼ぶ音楽へと向かうことに。
ペルトの作品のなかで人気のあるのも、この後者の音楽である。
ペルトは自身の作品のことを
「プリズムを通過する光によく似ている」と言っているそうだ。
光が織りなす虹のようなものだろうか。

ペルトを最初に聴いたのは、1992年頃の『アルボス』(1977)だったと思うが、
ここでは紹介しにくいので、
「Alina!」(「アリーナのために――アリヌシュカの癒しにもとづく変奏曲」)1976を。

http://www.youtube.com/watch?v=rmafNVimRbI

続いて、タイトルも興味深い「Spiegel Im Spiegel」(1987)(鏡の中の鏡)を。
この曲はまるで、自分が鏡のなかの鏡・・・に溶けてしまうようで、
ときおりずっと聴き続けることがあったりする。
ひたすらシンプルで不思議な魔法のような曲。

http://www.youtube.com/watch?v=QtFPdBUl7XQ

そして、祈りそのものであるような『Sanctus』を。

http://www.youtube.com/watch?v=PIbwtzw8A7A&feature=related