丸谷 才一/湯川豊『文学のレッスン』

2012.1014

丸谷 才一が亡くなった。
87歳。ずっと現役。すごい。
丸谷才一をそんなに読んでいたわけでもなく、
好きだというほどでもないけれど、
小説に翻訳に、エッセーにと膨大な仕事をした人であることはたしか。
ジョイスの翻訳なども記憶に残っているが、
最晩年の本のなかで面白かったのは、『文学のレッスン』。

聞き手が、あの湯川豊だけに、
丸谷才一から引き出した話はコンパクトな1冊にもかかわらず内容がぎっしり。
むしろこの湯川豊、ただものではないと思っている。
最近では『須賀敦子を読む』というのもすぐれもの。
いちばん好きなのは、『終わりのない旅 星野道夫インタビュー』。