松家 仁之『火山のふもとで』

2012.10.12

 松家 仁之『火山のふもとで』(新潮社/2012.9.30発行)という
建築家の物語を読んでいる。
静かな語り口もいいし、鳥などの話もうれしい。
もちろん建築をめぐる話としても面白い。

建築のことはまったく不案内なのだけれど、
建築をめぐる話はぼくのなかのなにかを情緒的にもくすぐるところがある。
比較的最近では、中村 弦の『天使の歩廊―ある建築家をめぐる物語』もそのひとつ。
ぼくのなかのなにかが独特の反応を示す。
外観というよりも、むしろ内部空間。
それと、数や音楽との関係なのかもしれない。

以前気になって、五十嵐太郎+菅野裕子『建築と音楽』
、溝口明則『数と建築/古代建築技術を支えた数の世界』といった本を
興味深く読んでみたこととかもある。

それはともかくとして、『火山のふもとで』には、
フランク・ロイド・ライトのエピソードなどもでてくる。
この建築家の話は興味がつきない。
そういえば、この建築家の名前をはじめて知ったのは、
サイモン&ガーファンクルの曲からだ。

音楽と言えば、木村拓哉、田村正和、宮沢りえの出演していた、
建築家の物語の連ドラ『協奏曲』(最近、DVDになったものを見直してみたりした)
の主題歌も印象に残っている。
ヴァネッサ・ウィリアムズの『アルフィー』。
バートバカラックの曲である。