志村ふくみ新刊『晩禱/リルケを読む』(人文書院)

2012.9.1

 志村ふくみさんの新刊『晩禱/リルケを読む』(人文書院)。
前著は、ドストエフスキーについてのものだったので、
それに続いて、今回はリルケ。

リルケについては、高橋巌さんがディオニュソスに関連して書かれていたことがある。
『ドゥイノの悲歌』の「天使」について。
シュタイナーを生きて理解している人の言葉は、深い。
ぼくもここ35年ほど前から読む機会を持ち得ている「リルケ」をまた、
今度こそ?深く読み直してみたいと思う。

志村ふくみさんはこの著書のなかで、
「永く伝わってきた人類の叡智の所産、宗教や文化、歴史の真実を知りたいと思う」
と書かれています。
志村さんにははるかに及ぶべくもありませんが、ぼくも切に思います。
この『晩禱』はまるで、志村さんの巡礼のような書で、
言葉のひとつひとつが祈りのように響いてきます。