風のブックマーク2004
「神秘学」編

 

シュタイナー医学入門


2005.4.29.

■マイケル・エバンズ/イアン・ロッジャー(塚田幸三訳)
 『シュタイナー医学入門』
 (群青社/2005.5.10.発行)
 
ウェレダの商品が日本市場でも次第にそのマーケットを
着実に広げているのと歩調を合わせるように、
ようやく日本でもシュタイナーの医学関係のものが
その種を蒔かれはじめる時期にさしかかっているのかと感慨深い。
 
yuccaが『精神科学と医学』を訳し、HPに登録しはじめたのが確か1997年。
その後、佐藤公俊さんの「シュタイナー医学原論」(L.F.C.メース/平凡社) も刊行され、
最近では、日本でのシュタイナー医学のある意味で先駆け的存在でもある松本 順正さんも
佐藤公俊さんも関わりながら東京での小さな講演会など開いているようである。
そして、White Birchさんの関わられている
「国際アントロポゾフィー医学ゼミナール」も今年で2年目を迎えている。
 
すでにWhite Birchさんもご紹介されていた
『シュタイナー医学入門』の訳がようやく出版され、
予約注文していたものが一昨日届いたので早速一読したところ。
たいへん読みやすい訳文で、まさに「シュタイナー医学入門」という名称にふさわしく
コンパクトでありながらその概観ができるような内容になっている。
通常はなかなかシュタイナー関係で一気読みは難しいのだけれど、
今回はなんとかできたところをみると、
細かい内容理解は別として・・・構成も説明もかなり工夫されていて、
ある程度シュタイナーを読んでいる方なら特に混乱なく読み通せると思われる。
 
最初、yuccaが『精神科学と医学』を訳し始めた頃のこと。
内容が内容だし、邦訳で参考文献のあろうはずもないわけで、
yuccaがその訳にたいへん苦労していたのを思い出す。
その訳の一講一講を読む度ごとに、読むだけなのだけれど、
その内容の難しさにぼく自身七転八倒していて、
プリントアウトしたものがラインマーカーで色とりどりになっていたりもした。
最初はせめて少しなりとも内容の理解補助のためにHPでもコメントしていたが、
それも息切れしたまま・・・になっていたのも情けない限り。
そのとき、こういう『シュタイナー医学入門』のようなものが
一冊でもあればずいぶん助かったろうという気がする。
 
これを読んだのをきっかけに、ぼく自身、
もう一度『精神科学と医学』を通しで読み直してみたいと思っている。
この『シュタイナー医学入門』を読んだおかげで
おそらくは比較的論じられている内容を把握できやすくなっているのではと期 待している。
 
さて、本書は書店にはやはりあまり並ばないような気がするので、
ぜひ目を通しておきたいと思う方は、以下までお問い合わせ・お申し込みを。
とくにシュタイナーの教育や農業等に関心のある方には
必読だと思われる内容が満載されている。
なお、当初定価3200円の予定が、2800円+消費税になっていて良心的。
 
*群青社 〒160-0022新宿区新宿5-11-29幸ビル306
 TEL03-3226-0764FAX03-3226-0826 
 email:gunjyosha@violin.ocn.ne.jp
 
 

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