2004年の作品

10月に完成した3本の竿をご紹介します。
上から東京湾フグ竿、ワンピースカワハギ竿、バッドジョイントカワハギ竿の3本です。今年の竿作りはこれで最初で最後、今年は実釣優先で竿作りに着手したのがお盆明けでしたので、これだけしか作れませんでした。次はまた来年です。いずれの竿も手元は滑り止めに綿糸巻き仕様、口塗りはシンプルですっきりした蝋色仕上げにしてみました。


 2004年10月完成分3本



東京湾フグ竿    丸節竹 + 孟宗竹手元 + グラス穂先 1.7m ワンピース(写真上)

オモリ負荷3〜10号のワンピースのフグ竿です。東京湾大貫沖のショウサイフグのカットウ釣りを対象とした竿で、穂先は黒鯛竿用のツブ専用グラス穂先をベースに調子を出し、胴は節込みの丸節竹で張りは強いが掛ければ適度に胴に乗る仕様です。実は私、フグ釣りの経験が無いのですが、フグ釣り大ベテランのKOBIさんのために、お伺いした情報だけを頼りにイメージでどこまで満足の行く竿が作れるものか、ひとつの挑戦として製作した竿なんです。なので自分で経験が無い釣物の竿を製作したのはこれが初めてです。さてご使用頂いたご感想は如何なるものか、自信と不安が半々です。もしかしたらイイダコ釣りにも使えるかも知れないなんて密かに考えていますがどうでしょうか。穂先は糸絡みの無いよう小径LDBガイドを使用しています。

カワハギ竿    丸節竹 + 孟宗竹手元 + グラス穂先 1.65m ワンピース(写真中)

オモリ負荷25〜30号のワンピースのカワハギ竿です。この竿はカワハギ大ベテランのK山さん用に、ご希望の仕様をお伺いして製作したカワハギ竿です。全天候型で電車で持参が可能な全長1.65mのワンピース。穂先は柔軟ですが、手前はテーパーのある張りが強めの丸節竹を使用し、短竿故にシャキっとして持ち重りも感じず、我ながら扱い易そうで釣れそうな竿に仕上がりました。この竿も穂先には糸絡みの少ないLDBガイドを使用しています。果たしてご使用頂いた感想は如何なるものか、こちらも期待と不安が半々です。実はもう1本ご依頼頂いているのですが、今年はこれで終わりです。次は来年以降ということでよろしくお願いします。

カワハギ竿    丸節竹 + 孟宗竹手元 + グラス穂先 2m バットジョイント2ピース(写真下)

オモリ負荷25〜30号のバットジョイントのカワハギ竿です。私に竿を依頼して下さっている方々には長い間お待ち頂いてすみませんが、この竿は何を隠そう私の竿なんです。これまで色々カワハギ竿を作っては実践で使い込み、その度にまた新たな調子を求めたくなる。これはカワハギ釣りをやる方々ならご理解頂けるかもしれませんよね。カワハギの様々な釣り方に対してオールマイティにバランス良く追従できる竿ってどんな竿だろう?これはなかなか難しい注文でもあり、それを自作でやろうとしてますので、もしかしたら終わりが無い課題なのかも知れません。今回は穂先は柔軟ですが、タナ釣りを意識していつもより手前が少し強めな節込みの丸節竹を使用しました。ガイドはちょっと高価ですが、ゴールドのLDB&LCガイドのニューコンセプト仕様です。

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