消耗の激しい釣針についてコストパフォーマンスを調べてみたら・・・

日頃から何を釣るにも100%自作仕掛けを使用していますが、一度、その製作コストを考えてみた場合、一番割合を占めているのは間違い無くハリスでしょう。イサキ仕掛けなど細い番手のハリスはどうしても高級なモノを使いたくなるので尚更その傾向は大きく、K社の¥2,500/60mクラスのハリスを使った場合、ざっと計算して¥42/m。自分仕様の2.8mのイサキ仕掛け1組作るのに、枝素分や結び代など入れると4mくらい使うので、これだけで約¥168/組の計算になります。

よく分からなかったのが針の値段で、今日は釣りに行くつもりが行きそびれてしまい暇だったので少し調べてみましたよ。(好きだよね〜!笑)対象はコマセシャクリのイサキ、ハナダイ、ウィリー五目で主に使用するチヌ針(白・金)の0.8〜2号、伊勢尼(白・金)の3〜5号、それとアジ釣りで定番のムツ針(白・金)の9〜11号です。メーカーは一般の釣り人が小売店やネットで普通に手に入るところでテキトーに選択。品目は「カラーxxx」とか「ひねくれxxx」とか「ヤイバxxx」とかでは無いベーシックなものをセレクト。

結果はご覧頂ければ一目瞭然ですが、全種目ブッチギリで土肥富マルト釣針の圧勝。その代わり、最低購入単位は100本/袋です。次いでHAYABUSAのプロバリュー。以下はモノによって前後しますが、意外とKINRYUが安くはなく、自分も以前よくアジ釣りで使っていたムツ針が通常パックの場合、1本単価が¥20と、がまかつの金ムツとほぼ同等だったのが盲点。注意深く見ると色々と傾向があってよくよく見て頂きたいのですが、面白いところでは、SASAMEの金針は下表で伊勢尼が唯一、しかも白との価格差が大きく、67%UPと色違いでかなりの割高。それに比べてKINRYUのL−パックでは白と金が同価格だから案外分からないものです。

ちなみにSASAME針は、ネットで5袋20%OFFで手に入り(¥840/100本、税込)、品質も良いので以前はよく使用してましたが、下表の通りコストパフォーマンスでは土肥富マルト釣針が明らかに優れているので、最近はもっぱらこちらを使用。元の価格が安いので定価売りになりますが、ネット販売も¥3,000以上であれば送料無料ですので、一回の注文価格としても無理がありませんし、品質もバラツキ無く針先の精度など釣針としての基本性能は流石老舗、素晴らしいの一言です。(土肥富さんから宣伝料など一切受け取っておりません、笑)他社はおよそ定価の5%引き〜20%引きが実勢価格ですので、定価ベースで記載した下表ほど差は大きくはないのかもしれません。

【チヌ針】

メーカー・銘柄 0.8号 1号 2号 定価(税抜) 単価  
土肥富 マルト釣針 100 100 100 \520 \5.20
HAYABUSA(プロバリュー) 42 40 40 \350 \8.75
KINRYU(L-パック) 80 80 80 \700 \8.75
がまかつ(ザ・ボックス) 78 78 \800 \10.26
SASAME 22 22 22 \250 \11.36
KINRYU 13 13 13 \150 \11.54
がまかつ 16 16 16 \230 \14.38
土肥富 マルト釣針 100 100 100 \560 \5.60
HAYABUSA(プロバリュー) 50 45 45 \450 \10.00
KINRYU(L-パック) 60 60 60 \700 \11.67
がまかつ(ザ・ボックス) 63 63 \800 \12.70
KINRYU 13 13 13 \200 \15.38
がまかつ 13 13 13 \230 \17.69
SASAME


【伊勢尼】

メーカー・銘柄 3号 4号 5号 定価(税抜) 単価  
土肥富 マルト釣針 100 100 100 \500 \5.00
SASAME 20 20 20 \200 \10.00
KINRYU(L-パック)(錫) 65 65 \700 \10.77
がまかつ
がまかつ(ザ・ボックス)
HAYABUSA(プロバリュー)
KINRYU(錫)
土肥富 マルト釣針 100 100 100 \540 \5.40
HAYABUSA(プロバリュー) 52 48 48 \450 \9.38
KINRYU(L-パック) 65 65 65 \700 \10.77
KINRYU 14 14 14 \200 \14.29
がまかつ 16 16 16 \250 \15.63
SASAME 13 12 12 \200 \16.67
がまかつ(ザ・ボックス)


【ムツ針】

メーカー・銘柄 9号 10号 11号 定価(税抜) 単価  
土肥富 マルト釣針 100 100 100 \520 \5.20
HAYABUSA(プロバリュー) 50 50 50 \350 \7.00
がまかつ(ザ・ボックス) 75 \800 \10.67
KINRYU(L-パック)(錫) 66 62 58 \700 \11.29
がまかつ 16 15 15 \200 \13.33
KINRYU(錫) 15 15 15 \300 \20.00
SASAME
土肥富 マルト釣針 100 100 −(*1) \560 \5.60
HAYABUSA(プロバリュー) 54 52 50 \450 \8.65
KINRYU(L-パック) 60 56 56 \700 \12.50
がまかつ(ザ・ボックス) 65 60 60 \800 \13.33
KINRYU 15 15 15 \300 \20.00
がまかつ 13 12 12 \250 \20.83
SASAME


・単価は釣針1本当たりの価格を表し、定価を中間の号数(中間が無い場合は大きい方)の入数で割った金額。
・表中最右列の★印は単価が10円未満の製品について表示しています。
・(*1) 土肥富マルト釣針の金ムツ11号は存在しますが、価格が変わるため便宜上除外しました。
・OWNERの製品は、各銘柄1袋当たりの入数が明確に公開されていませんので対象外としました。(こういう細かい部分、その企業がどの程度お客様目線でモノを考えているのかの現われかもしれませんのであながち見逃せません。)
・各製品の定価・入数は2012年9月1日現在の個人調べのデータであり、その後にわたって内容を保障するものではありません。


愛用の土肥富マルト釣針、小物釣り用から大物、深海釣り用と品揃えも豊富、品質も超一級で高コストパフォーマンス。

仮に自分仕様のイサキ仕掛け1組、ハリス分約¥170+ウィリーetcは分からないので仮に10円として¥180。針数は5本なので、伊勢尼4号、マルト釣針の白で¥25、分かり易い比較でSASAMEの金を使ったら約¥83となり、¥205:¥263はその差¥58。マルソーダの猛攻で1日10組使ったと仮定すると¥2,050:¥2,630。結果、こういう日には総コストでおよそ¥2,000前後、どの針を使うかで最大¥500くらいの差が付くか付かないかってトコのようです。アジ仕掛けなど針数が少なく全長も短ければその半分といったところでしょう。

まぁ、仕掛けの材料費自体は高々そんな程度だったとしても、仮にイサキ仕掛け10組作るとなれば、ウィリー50本針に巻いて、枝素40本作って、先針結んで、枝素と本線を40箇所接続して、仕掛け巻きに巻いて・・・と完成に至るまでにはそれなりの時間と労力が必要ですので、そこをやるかやらないか。自分の場合は仕掛け作りから釣りが始まっていて、仕掛けを準備して釣りに行くことはセットで当たり前になっているので、作らないという選択肢は今更あり得ないのですが、そこに掛かる時間や手間を考えたらホント好きじゃなきゃやっていられないことですね。(笑)


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