洲崎沖のウィリー五目、晴天凪でおかずも大漁

3月20日(火)、金沢八景の一之瀬丸からLTウィリー五目に行ってきた。
ここ数週間続いている土曜日狙い撃ちの悪天候だが、予想気圧配置図を見る限り、今週も土曜日の未明から日中に掛けて、前線を伴った低気圧が発達しながら関東地方を通過する予報で海は間違いなく大シケ。しかも悪いことに今週は低気圧通過後の西風の吹き返しが予想され、もしかすると日曜日の釣行もキビシイかもしれない。週末釣り師&船宿泣かせのこのお天気サイクル、ホント何とかならないものだろうか。幸い今週は火曜日が春分の日で仕事お休みなので、中1日であまりお腹が空いていないところではあるが、貴重な凪日和は無駄にせず、行ける時に行って来ましょう!と言うことで、釣り物は年に一度はやっておきたいアレ、深場のウィリーシャクリである。金沢八景一之瀬丸では毎年この季節、洲崎沖〜沖の瀬をメインフィールドにしたLTウィリー五目乗合を出船。赤やオレンジのカラフルなお魚たちをメインに超高級魚も期待できる美味しい釣りなのだが、場所が場所だけに天候をよく考慮して釣行を決めないと、蓋を開けたら強風で現場まで行けず近場のアジ釣りに変更!なんてこともあるので週末釣り師的には出撃機会が難しくもある。そういう意味でも今回はグッドタイミング、最高の凪日和が期待できそうなのでコレっきゃない。前日の夕方、迷わず予約の電話を入れてみたら現在4名で出船確定とのこと。1名追加でお願いして、早速コマセシャクリ用に荷物を纏めた。いつもの時間、京急の一番特急に乗り換え金沢八景駅で下車、6時を少し回った頃に船宿到着。早速、釣り座札の船形を見ると、左右トモから2枚づつ抜けていたので、迷わず右舷ミヨシ1番を抜いて受付完了。DM割引が3月一杯有効だったのも大助かり。時間は十二分にあるので、ゆっくり買い物を済ませてから船に乗り込み、先に朝飯を摂ってからやおら支度に取りかかることに。船長からアミコマセと付け餌用のオキアミブロックを頂きオキアミは出船前から海水で解凍して準備万端。一昨日釣れたヤリイカのイカタンも自前で刻んできたのでこれも併せて使う予定。結局、私が最後だったようで、右舷3名、左舷2名のまま変わらず、定刻より少し早めの7時5分に出船となった。1時間ちょっと走るとのアナウンスなので、本命場所、洲崎沖直行は間違い無いだろう。今日は航程長いので荷物持ってキャビンに避難、現場までしばし仮眠態勢である。


8時30分、ようやく洲崎沖に到着、今日は良い凪で期待できそう・・・。

いつもだと剣崎沖を過ぎた辺りから振幅が大きくなってくることが多いのだが、今朝は大きな変化も無いまま、8時30分、エンジンの回転はスローダウン。今日の道具は『A−グリップ・サソイ180』&『電動丸400C』、船宿標準仕様ではPE2号にFL60号なのだが、狙う水深が80m超メインのためちょっとかったるい感じもあり、PE2号に敢えてFL80号を装着。潮がトモ方向に流れてくれれば、潮ケツのミヨシで細糸+重めのビシの使用は周りの方にご迷惑を掛けることは無いという前提だ。もちろん60号も持参はしているが。LTウィリー五目なのでウィリー仕掛けで先針に支給のオキアミを装着するのが定番と思われるが、個人的に当海域で実績の高いオール空針仕掛け(ハリス2号、全長2.8m、チヌ針1号、枝素20cmの4本針)にイカタン×3、オキアミ×1という仕様で始めることに・・・ってことはLTでも無ければウィリーでもないじゃん!慎重に旋回を繰り返すこと位置取りが決まって開始のアナウンス。北北東の弱風で晴れ、海上は多少グラグラするものの、この時季この時間のこの海域としては絶好のコンディションと言えよう。最初は水深80m強から投入して徐々に浅くなる流し、指示ダナは5〜10m。トロトロと下げ潮があって形的にはトモ流し、75mくらいまで昇ったところでシャクリに生体反応。初物ヒットで巻き上げを開始すると同時に回収の指示となった。1投目から27cm級のアカイサキを取り込んで幸先良し。次の流しは水深85mから入れて同じく駆け上がり。シャクリダナ、底から10m前後でまたも良いアタリが出て、回収するとナント!少し小振りではあるがアカイサキのトリプルで早くもバケツは真っ赤っか。なんだかスゴイね今日は!その後、水深85〜95mの範囲で小マメな流し換え。潮回りの際には、ちゃんと魚探で反応を探して船を乗せるため、旋回に少々時間が掛かることもあるが、投入すれば高確率で何らかの生体反応が出てくれる状況。投入後は流し釣りとなり、途中で反応が消えると回り直しというパターンである。けっこう高めに良い反応が出ているそうで指示ダナ5〜15m。すると12m付近でオキメバルが一荷でヒット。いいね〜!枝素20cmの餌仕掛けのため、傾向的にはシャクリ後やや待ち時間長めでアタリが出る。一昨日のヤリイカのイカタン、イイ仕事しますよ。


開始30分ほどでこんな状況。オキメバル、アカイサキ、ウマヅラなど、かなり高いタナで食ってきます。

トモの常連さんはコマセカゴ付けずに魚皮バケのサビキ仕掛けでメバル、アカイサキがゾロゾロ鈴なり。アレって昔からある沖メバルの定番釣法だけど、その威力を改めて目の当たりにした。コマセカゴ無し、置き竿にしただけで、船の揺れが誘いになって1匹食うとその動きがまた誘いになって他の魚を呼ぶ。しばらく待ってから上げると魚がゾロゾロ。数釣るだけなら断然あっちが有利、だがしかし、私はやっぱりシャクリが好き。しかも、1匹着いたらしばらく待って追い食いさせろと言うのだが、どうも私は待つのが苦手でそれができない。水深90mでも1匹着けばあまり待たずに上げてしまうので数ではまったく敵わない。ふと、お隣さんが良さそうな竿の曲がりで巻き上げ中。海面に浮いたのはドカ〜ン!1Kg級のマトウダイ。うらやましいな〜、ご存知無かったようなので美味しいですよと教えて差し上げた。ヒメやオキメバルを多点掛けすると、巻き上げ中に魚がそれぞれ回転して仕掛けはチリチリパーマで復旧不能、従って、釣れる日ほど相応の仕掛けの消費量となるのがこの釣り。今日もこの調子だと10組以上使いそうなペースである。10時頃になると潮が動かなくなったか水深の変化もあまり無くなる。同時に招かざるヒメの猛攻となり、仕掛けの消費に拍車が掛かる。回し直してくださってもお魚に朝イチの活性は無く中弛み気味。今度は船を大きく西に回して場を換えると水深95m前後。何投めかで久々に良いアタリ、最初の突っ込みも鋭く、コレってもしかして?カイワリだと意識した瞬間、ア〜、ハズレた!バカモン!すると直後、トモの常連さんのサビキ仕掛けにガタガタと良いアタリ。回収すると30cm近いカイワリだもん。やっぱさっきの違い無い、クヤシ〜!速攻で入れ替えるも食ったのはアカイサキ。これを機に少し模様が回復してきて、ポッツンポッツンではあるが、オキメバル、ウマヅラなどでお土産は増える。余裕の展開なのもあり、せっかくウィリー五目船なのでウィリー仕掛け出してみよっか。ハリス2号、クリーム、383、白、383Bの4本針を投入して、底上7mからシャクって10mの少し上、止めた瞬間絡みつくようなウィリー特有のアタリ。これがオキメバルの一荷で383に今日イチの良型。な〜んだ、ウィリーでも食うじゃん。しかもアタリの出方は餌仕掛けより早く止めた瞬間。釣り的にはこっちの方が好きだけど、自作ウィリー仕掛け一発でチリチリオシャカなのは堪らん。


お昼頃になると晴天無風、いつもは北の漁場状態のこの海も鏡のようなベタ凪。

お昼頃になると海上無風となり、鏡のようなベタ凪。日差しもポカポカと汗ばむ陽気にインナーを1枚脱ぐのは今年初めてのこと。12時半、舳先は真東で安定。ウィリーも食うけどもったいないので、餌仕掛けに換えてオールイカタン。水深100m強からの流しは底上10m付近で良いアタリ。回収するとアカイサキ、ウマヅラ、そして少々小振りだがやっと来ました裏本命カイワリのトリプル。思わず船長下りてきて記念撮影。で、ここからがビックリ。大ドモの常連さん、置き竿がガタガタガタガタ、だいぶ辛抱してから巻き上げると、海面にボンヤリと銀色の魚影が浮上。取り込んだのはナナナント!カイワリのトリプル、しかもまともな型だから驚き。カイワリってこんなに釣れちゃうの!?私も負けじと海面から95mで止めて高めをシャクるとウマヅラ、アカイサキと来て、ようやくまともなカイワリがヒット。オキメバルよりカイワリの方がシャクリ後の反応が早く、掛けた後の突っ込みも小気味良い。なんとかこの流しで2枚食わせて25cmと29cmをゲット。その後、トモの常連さん、アカイサキがゾロゾロかと思えば、今度はカイワリのダブル、シングル。イサキが上がったの見えてオッ!と思ったら、またカイワリのダブルと、ついにカイワリツ抜けだそうで恐れ入りました。コマセ無しだもん、恐るべし魚皮バケの威力。しばらくして自分は小振りを1枚追加して計4枚。常連さんには敵わないまでも、塩焼きサイズとお刺身サイズゲットできて一応はミッション達成か。胴の間のお客さん、ひとり釣れずにボヤいていたが、小振りながらようやく1枚食わせて安堵の表情。ウィリーなのでタナで待ってても確率低いでしょ。聞くと左舷のお客さんも良型上げられたそうで全員ゲットか。小1時間ほど模様が続いたがついに反応消えてしまい回収指示。おかず十分なので、終盤、深場をやってみようとのことで、水深120〜150mの崖っぷちのような場所に何回か下ろしてみたが、これと言った魚信は得られず。前回は深場でミハラハナダイが釣れて美味しかったが今日はお留守のようだ。潮が良ければこの水深で大型のレンコ鯛なども期待できるのだが顔出してくれず。そのまま14時過ぎまでやって本日の釣りは終了。終日、ベタ凪の洲崎沖、終わってみれば、相変わらず多彩な魚種でおかず大漁。気持ちが癒される穏やかな一日であった。


本日の釣果、沖メバル(トゴットメバル)22尾 (19〜25cm)、小振りが目立ちますが25cm絡みが4尾入り・・・

アカイサキ 8尾(21〜30cm)、オスが一尾交じりました(左下)、シキシマハナダイ 1尾(27cm)・・・

カイワリ 4枚(20〜29cm)、ウマヅラハギ 5枚(27〜36cm)、以上40尾の持ち帰り。他、ヒメ多数、ミズフグ。


当日はとりあえずカイワリ(小)2枚を塩焼きで賞味。小さいですが脂があって、そうそうこの味この味!そして、沖メバル(良)の香草焼き、ホイルで完全に包まないで上部を開けたまま焼くと焼き目がついてこれがまた良し。身離れ良く意外と食べ易いですが、小骨が硬いので要注意。

翌日、沖メバルのお刺身。コリコリ感と甘味風味のバランス良く、且つ、ちゃんとメバルの味なんですよ。これはいいわ。右は25cm級のカイワリのお刺身。翌日でも気持ち早い感じがしましたが、お味そのものは期待を裏切りません。

メバルと野菜のホイルバター焼き。これもイケますね、お味は鮭のチャンチャン焼きをご想像ください。大きい方のカイワリは2日寝かせて脂出てきましたよ。いや〜、何度食べてもウンマイですね・・・まだまだ続きます。

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