スミイカ、歯車合わず出船前から悪夢の一日

1月9日(土)、久比里の山下丸からスミイカに行ってきた。
冬本番の海、自分としてはシーズン終了前に何とか1本デカアマを釣りたいと思っているのだが、今季5釣行で特に良い釣りも無かった割に食べる方はそろそろ新鮮味が無くなってしまったのが正直なところ。かみさんに聞いても、うんまぁねぇ・・・と歓迎度はイマイチ。一方、小川丸が今週末からヤリイカ船を始めるけど、他船の情報によるとスルメが多くなっちゃったようで、この時期のスルメはデカくて寄生虫だらけなのが難。ヤリイカが釣れるならじっくりブランコ仕掛けでやりたいけど、ブランコでスルメばかりという釣りがどうも好きになれず、自分の頭の中はスルメ=直結なのである。ヤリイカ優勢だったら良いのだけど、ちょっと様子見かな・・・。そう言えば先日、冷凍庫のスミイカが在庫切れになったので、久し振りに山下丸から胴付き仕掛けで狙ってみようかな?色々考えているうちに、そんなモチベーションになってきて、前夜、バッグにはスミイカ道具を詰め込んだ。いつもの時間に京急久里浜駅を下車。今日は電車の釣り人が少ないので空いてるかな?テクテク徒歩で船宿に向かうと、幾分夜明けが早くなった感じがする。やまてん丸に行くときは巳之助丸の駐車場を通り過ぎなきゃいけないのが難関だけど(笑)、山下丸は橋の袂から出入りできるので見つかることも無く気楽である。早速、乗船すると、危ね〜危ね〜、船のデッキが凍結していて足を取られた。下手すると大怪我、最悪の場合、海にドボンもあり得るから怖い!一番外側に着けられたイカ船に恐る恐る乗り移ると、右舷に数名、左舷は大ドモに1名の先客。真冬の北風の日は陽の当たらない左舷は人気薄である。一旦、左舷ミヨシ1番に下ろしたが、下げ潮の方が効きそうな予感がしたので、少し経ってから左舷トモ2番に移動、この選択が・・・。7時を回って、対面のカワハギ船右舷トモ3番にお客が入ったが、このお客が匂いと顔つきから完全な酔っ払いと見え、頼みもしないのにやたらと話しかけてきて、挙句の果てに質問攻めである。嫌な顔するのも悪いと思って、最初は普通に受け答えしていたのだが、あまりに話や質問の内容が稚拙でしつこく、こっちの声もだんだん荒くなりがちだったので、これはマズイと思い途中から無視して寝た振りをしたが、それでも口を閉じないので仕方なく退席して避難。なんだよ、釣りに来て朝から酔っ払いに絡まれるとは思わなかった。気持ち良く清清しい朝になるはずが、おかげさまで気分は最低。で、結局、アマダイ船が超人気でビッチリ乗って2杯出し、カワハギ船は2杯出しだが片舷10名に満たず、本船は左右4名づつの8名で8時5分前に出船。


今日は胴付きスッテ仕掛けです/いざ出船、最初は大貫沖へ。

4つの橋を潜り終えて、竿を竿掛けに寝かせると、なんだか穂先がへの字になってない?今日は『極鋭ゲームセンサー165』を持参したが、何もしていないのにメタルトップの3節目が変。金属なので完全には折れておらず、釣りはできそうだが、明らかにおかしい。朝から糸通して立ててあっただけなのになんでこんなになってんの?なんだか今日はツイテないぞ。場所はてっきり下浦沖かと思いきや、大貫沖に向かうようだ。8時27分、場所に到着すると早速スタート。北東の弱風で晴れ、海上は凪で水色は澄み。水深は27m前後の砂地。左舷大ドモの常連さんは、2年前に乗船した時もお隣だった方で、胴付きスッテ釣り専門である。ちなみに左舷ミヨシ1番は胴付き、2番はエギシャクリ、右舷もエギシャクリ、エギテンヤ、胴付きスッテと釣り方は混在。潮周りは長潮で満潮が10時半頃の予報。この時間、海岸線と平行に南東から北西に向けての上げ潮がトロトロあるが、10分、20分経過しても船上シ〜ン。なんか様子おかしくない?9時ジャスト、お隣の常連さんに船中初物がヒット。やっと型は出たけど、乗りが単発で周りは相変わらずシ〜ンのまま。9時20分、10分ほど南下して竹岡沖、水深は30m前後。移動後、ブッ込みでヒットさせたのは、またしても常連さん。ところがこれも単発で周りは全員シ〜ンのまま。ここも海岸線と平行して南西から北東方向への上げ潮がトロトロ。潮的には悪くないはずなのだが、この静けさは何かおかしい。前回の出船が6日(水)で、大型中心に2〜11杯とこの時期としてはまずまずの成績だったようだけど、この流れでこの反応の無さは、もしかして水温下がり過ぎちゃったかな?乗るときはあまりスッテの種類を選ばないものだけど、こういう渋い日はちょっとのことで変わったりするものなので、ピンク系、オレンジ系、蛍光腹、赤腹と、潮回りの度に交換して色々試してみるけど、どれも音沙汰無し。移動後はブッ込みで1杯見ただけで、誰も何も乗らず、時間だけが刻々と経過していく。常連さんの釣り方は至って分かり易く、昔のカワハギ竿のような硬めの竿で、オモリを浮かさない程度に激しく小突きを入れて、4、5秒に1回片手を添えて大きくシャクリを入れるとズシン!というパターン。シャクってアタリを見て乗せるというような形ではなく、完全に空アワセでのヒットである。これは2年前にご一緒したときと変わっていない。私もそれに近い釣り方や、乗せる間を作ってみたりと考えられることは色々試すが・・・。その後、右舷ミヨシで1杯出たそうで、11時で船中3杯。ヤバイぞこりゃ!チップも無きゃ気配も無いもん!


竹岡沖に移動/午後からは観音崎〜鴨居沖、水深30〜40m。

今度は北に走って浦賀水道の4番赤ブイの北東沖、だいぶ富津に近い場所である。一流しめは不発、11時20分、二流しめのブッ込みで再び左舷大ドモの常連さん、今度は2連荘で4杯目。ウッソ〜、イカ居ます?さっきから黄緑赤腹のスッテに乗っているので、私も同じものに交換してみたけどカスリもしない。どうなっちゃってるんだろう?時間的には下げ潮に入っているはずだけど、気持ち上げ潮気味に殆ど動かずかったるい状況。少し行き渡るかと思ったけど、願いは通じず船中ウンともスンとも無くなり、いよいよお昼。ホント今日はヤバイかも。結局、午前の部は左舷大ドモで4杯、右舷ミヨシで1杯の船中5杯だけで、残りの6人何も無し。12時、残り時間3時間、西に走って観音崎沖の水深35mで再開。流石にこっちは下げ潮が適度に効いていて、これで乗らなきゃもうダメでしょ!というくらい絶好の潮流なのだがコレが乗らない。12時半頃、右舷大ドモのお客さん、やっと乗ったと思ったら良型のマダコでタモ入れ。イカじゃなかったので気持ちは複雑かもしれないけど、1Kgくらいありそうだし、イカより全然いいでしょう。13時ジャスト、ついに来たか!シャクった腕がズシン!と止められ、やっと乗りましたよ〜!ついつい声が出てしまったが、なんだか全然動かないし、もしかしてタコ?と思いつつ、重たいリール巻き上げると、澄んだ海中から茶色い物体が浮上。ナニこれ?バカモン!海草の生えたただの岩じゃん!見た瞬間、気を失いそうになった。左舷大ドモの常連さん、声の掛けようも無く・・・。あ〜もう最悪!どうしようもありませんね〜。するとその直後、右舷大ドモのお客さんに再びヒット。今度こそはイカでおめでとうございます!エギテンヤぜんぜん乗らないので、中オモリのエギシャクリで乗ったそうだ。すると、右舷トモ2番のお客さんにも初物がヒット。こちらは胴付きスッテ仕掛けでオレンジのスッテだ。どういう訳か、私が釣った岩が呼び水になったか、俄然右舷側が活気を帯びてきて、その後、右舷大ドモとトモ2番のお客さんに短時間で乗りが続いて3杯づつをゲット。流石、左舷大ドモの常連さんも追加して5杯目。どれも良型で平均500gくらいあるかな?この品物だったら5、6杯獲れれば、けっこうイイおかずになりそう。しかし、シャクってもシャクってもチップひとつありません。釣り座か腕か分からないけど、左舷は大ドモの常連さん以外の3名、未だボーズ。仕掛けも殆ど同じ、スッテも同じ、釣り方も似たようなもん。何がいけないのかまったく分からず。


大ドモの常連さん、一人で好調!?/コレが当たりスッテみたいですが・・・?

だんだん上っかわだけ下げ潮が速くなってしまい多少釣り難くなったが、流れないよりは全然マシ。右のお隣はけっこう距離が空いて左舷ミヨシ2番のお客さん、たぶん15号の中オモリでエギをシャクっているけど、この潮のせいでオマツリが2、3回あって、いずれもお客さんのエギのカンナが私の道糸に引っ掛かるパターンのオマツリ。どっちが悪いって訳じゃないと思うけど、このお客さん、声も掛けずに自分の仕掛けを巻き上げて、カンナから私の道糸を外して捨てるようにポイ。目を合わせようともしないけど、私が回収で巻き上げる度に何故か必ずこっちを凝視。釣れないのはお互いさまなのに気持ちがすさみませんか?(涙)14時ジャスト、またしても左舷大ドモの常連さんに乗って6杯目、14時20分、またまた常連さん、ナント2連荘で7杯、8杯、もー止まりません。片や残る3名、依然鳴かず飛ばずのまま。それにしても、お隣さんが釣った時刻と数、記憶してても何も意味がありませんよね、まったく。(笑)ジャスト15時、そろそろ終了かと思いきや、後5分で終わります!とのアナウンス。最後の1シャクリまで分からないので、諦めずに納竿のアナウンスが出るまでやってみましたが、結果はまさかのボーズ。右舷はその後、ミヨシ1番で2杯目が乗って、2番のお客さんは辛くもボーズを脱出できたそうで、結果、たぶん右舷は前から2、1、3、3、左舷は前から0、0、0、8という事態になった。在庫が無くなったので、ちょっとおかず釣りと思って出掛けたのが大誤算?出船前から色々と気分の悪い思いをした挙句の完全ボーズ。今までどんなに釣れないイカ釣りでもチップの1回や2回はあっただろうし、完敗のワラサ釣りだってソーダガツオが食ったり、最悪でも餌取りにオキアミかじられるくらいの生体反応はあった。今日みたいに生体反応皆無のパーフェクトボーズは釣行記録を始めて以来初めてのことかもしれない。今日は歯車というか何かのバイオリズムのようなものがどん底だったとしか言いようが無い。行きより帰りの方が軽いクーラーボックスは楽だけど気持ちが凹みますよ。『極鋭ゲームセンサー165』穂先直すか直すまいか、高くつくだろうなぁ。帰宅後、着替えて道具洗って5分で万事終了。こうして悪夢の釣行は終了、本当に今日は我が釣り史上1、2を争う最低の一日だったかもしれない。

【船宿HPコメント】
9日・餌木イカ 大貫沖〜鴨居沖30m・水温13.5℃、水色は澄み。
まずは大貫沖に出船。水温が12℃に下がってしまって、潮もまるっきり流れず、型を出すのがやっとでした。何ヶ所か攻めた後、鴨居沖に移動。下げ潮が適度に流れて、やっとポツポツ乗せることが出来ました。外道に良型のマダコが釣れました。竿頭は目黒区の○○さんで8杯でした。
餌木3.5号。ピンクかオレンジが定番です。中オモリ15号。スミイカが主体になってきたので、銅つきのスッテ仕掛も有効です。オモリは25号です。詳しくは仕掛のページをご覧下さい。

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