スルメイカ、船上混雑&イカ足速くやや苦戦

8月18日(土)、長井のはら丸からスルメイカに行ってきた。
目下絶好調のスルメイカ、連日、竿頭は1束〜2束半の爆釣に沸いている。だが実際のところ、2番手はトップの半分以下なんてことはザラで、釣る人がブッチギることが多いため、竿頭と裾の数字だけ発表される一般的な釣果情報だけを見ると数字に踊らされがちかもしれない。その点、大津小川丸の「船長の独り言」では、釣り物別に竿頭から裾までの各釣果を書いてくれているので、その日の混み具合や平均的釣果も分かり易く大変参考になる。情報によれば、このところの4釣行で725杯釣られた名人が居られるそうで、その釣果のブッチギリ度には驚かされるが、個人的にどちらかと言えば、その数のイカをその後どう処理したのか?という問題に興味が行ってしまう。自分自身、この釣りは昨年覚えた新しいレパートリー、と言っても2回しかやったことないし、ロクに釣れたことも無い!(笑)にも関わらず、この季節になると一度はやりたい釣りとして定着しつつある。すっかり何年もやっているかのような気分になっているのは何故だか分からないが、マルイカ釣りの経験が増えてきたので、仕掛けの扱いなども抵抗無く、すんなり入門できたということは言えるかもしれない。さて、東京湾、相模湾でイカ釣りと言えば、スルメイカ(ムギイカ)、ヤリイカ、マルイカ、アオリイカ、スミイカがメインで、それぞれ道具や釣り方、釣趣は異なり、どれをやっても面白いし、食べても美味しい。その中でもとりわけ体育会系種目に属する真夏のスルメ釣り、水曜日に寝坊して出撃し損なったこともあり(お陰でLTアジ大漁に恵まれたが)、今日はS大さんをお誘いしての釣行となった。

模様が良いのとお盆休み終盤の土曜日ということもあり、たぶん混雑は間違いないだろう。どこから乗りましょうか?案は色々あったが、結局、イカ釣りメッカの長井で5時と6時の2便態勢を取っているはら丸から乗ってみることに決まった。5時船のつもりで4時頃に到着するといきなり女将さんに6時船を勧められ拍子抜けしたが、やはり今日は混んでいるのと6時船の方が船が大きいからとのお勧めで、素直にそれに従うことにした。札が裏返しになっている釣り座はすでに先客が居られるようなので、我々は右舷のミヨシ2番と3番の札を返して受付を済ませた。予定より出船が1時間遅くなった分、まだ暗いところ周囲を散歩したり、待合所でお茶を飲んだりしながら暇を持て余す。5時を回ると船を着けたとの連絡があり、やおら車から荷物を下ろして少し離れた船着き場に向かった。ミヨシ1番に常連さん、2番にS大さん、3番に私の順で並び、片舷10名づつの20名で満船状態。昨日は5時船が2杯出ていたのだが、今日は1杯しか出なかったのも影響していると思われるが、そこまでは読めないしな〜。最初のセッティングより舳先寄りに位置調整し直してとりあえず準備完了、少し早めの5時50分に出船となった。未明から北東風が強めに吹いており、連日猛暑だったのが嘘のような涼しさ、航行中は若干肌寒さを感じる程の朝となった。どうやら船は洲崎沖に直行する模様。三浦西側は風裏でベタ凪だったが、城ヶ島の沖に達すると徐々に風当たりが強くなり、目的地の海況が少々心配になるところだが・・・。


片舷10名の20名で満員です/マイ投入器&自作の電動直結用短竿&4000HPです。

6時45分、洲崎沖に到着、先発隊は既に釣りの真っ最中だが、マルイカ釣りのように局所的に船団が固まるわけでもなく、広い範囲に反応が見られるのだろう。船を風上に立て直すと開始のアナウンスとなった。北東の風、思いの外こちらは吹いておらず、空は曇り、海上は良い凪で潮色は真っ青。指示ダナは100〜50m。仕掛けは中オモリ30号の下、プラ角14cmの直結8本、角間は150cm均等。角数は空いていればもっと増やしたいところだが、満員なので少なめの8本で開始。第1投目、仕掛けを海中に送り込むが、このリール、久し振りに使うものだから道糸が噛んでしまってなかなか降りない。ガリガリ手で引っ張り出しながらようやくタナに届くと、ミヨシの常連さんは早くもイカを乗せて巻き上げ中。いきなり出遅れたぞ〜!タナは100mからと言われたけど、80数mで着底。なるほど、私の場合、仕掛けの長さが約15mだからベタ底からだとそうなるわけね。常連さんはいきなり多点掛けだが、イカが小さいな・・・。私も何度か落とし直すと70mくらいで仕掛けを止められることがしばしば。S大さんも同じことを言っている。コレってイカのシグナルだと思うが、それを感じてから止めてシャクっても上手く乗ってくれない。結局、底まで下ろして電動シャクリ。ブランコ仕掛けでタナ付近を落とし込みで狙えば釣れそうだが、私は直結しか持ってきてないし、持ってても替えるつもりも無い。何投目かで初物の顔は見たが、やはりサイズが小さく、電動シャクリで小型が1杯乗ってもイマイチ重量感に乏しく、そのままシャクっているうちに居なくなったりとなかなか調子が出ない。


洲崎沖は反応が広いのか船団はバラケ気味/最初、出遅れましたが、徐々に乗り始め・・・。

そのうち、S大さんも初挑戦の直結電動シャクリで型を見てとりあえず一安心。そうこうするうちにミヨシの常連さんは絶好調、私には全然乗らない。おかしいな〜そこまで違うものか?それにしてもこのリールってこんなに巻き上げ遅かったっけ?しばらくすると巻き上げ中にモーターが止まった。コレってもしかしてバッテリー切れ?実は出船前、船の電源に繋いだのだが、昨日故障したらしく右舷前方の数箇所のコンセントにパワーが来ない状態。急遽、バッテリーをお借りしたのだが、どうやらこれが充電不足だったようだ。予備に積んできたバッテリーをお借りして繋ぎ替えたら何てことは無い、スピードが3倍くらい速くなった。やっぱこうじゃなきゃ!あ〜もったいない、せっかくの時合を無駄にしてしまったではないか、もっと早く気が付くべきだった!こうなることが分かっていれば自分のバッテリー持ってきたのに、そこまで読めないしね〜。さて、今日は中潮の最終日で満潮が7時30分頃でその後は最後まで下げ潮。現場は朝一からトロトロと右前突っ込みで、潮型も良く人数の割りにオマツリは少ない。最後までこの程度なら問題無いのだが・・・。8時15分、潮回り。最初の流しは1時間半と長く、ミヨシの常連さんは、お知り合いが前日135杯上げられたそうで、気合入って既に30杯超、私は18杯、S大さんは取り込みで居なくなっちゃうのが多いみたいで、4杯と苦戦気味。その後、徐々に群れの移動が速くなってしまったようで、ブッコミ一発で乗るか乗らないかの勝負が増え始め、潮回りも頻繁になってきた。前半からこの調子だと、連日の好調に比べて今日は厳い展開なのかもしれない。


私も沖干しの仲間入り/常連さんは見事な手捌きであっという間にズラリ!

日差しが殆ど無いので上手く乾くかどうか分からないが、潮回りの時間を利用して私も沖干しをやってみることに。ミヨシの常連さんは流石、見事な手捌きであっという間に数十枚がズラリ、見ているだけで壮観である。右お隣のお客さんは大きいタッパーを準備して沖漬け作り。聞くと3倍濃縮タイプの麺つゆに水を足して漬けているとのこと。生のまま冷凍して、半解凍状態を輪切りにして食べると絶品だそうだ。私もどこかの飲み屋でまさにソレを賞味したことがあるが、確かに今でも憶えているほど旨かった。皆それぞれお好みの楽しみ方があるようだが、イカにとってはどれも地獄に変わりはない。旋回時間は長め、依然、ブッ込み一投勝負が続くが、ミヨシの常連さんは空振りが少なく、最低でも1杯、タイミングが合うと8本角に7杯掛けが数回、みるみるブッチギる。タナは下が90〜80m、上が60〜50mの範囲。私も最高6杯掛けがあったが、中オモリを回収後、イカを手繰り上げるのが重たく手が滑り、我ながら無様な取り込み姿。船長に、今日一番着いたな!(よく見てるよ、笑)取り込みの格好がまだまだだな〜!と突っ込まれ、恥ずかしいのと嬉しいのとで、とりあえず顔はニコニコ。9時30分で33杯となったが、その後はまったく釣れなくなる。空振りばかりが続いていたところ10時50分、船長はいきなりエンジンの回転数を上げ三浦方面に引き返す。25分ほど走って、城ヶ島のかなり南沖で反応探しが始まるが、10分、15分と投入できず、一度も道具を入れないまま再び走って、今度は剣崎沖。洲崎沖に居た僚船数隻も操業中だ。

11時50分、1時間振りに釣り再開。1投、2投と型見られず、3投目でようやくシャクリに重量感。久し振りだな〜、取り込むとまあまサイズ、周りで釣れたイカを見ても洲崎沖より一回りデカそうだ。しかし、ここも旋回時間は長めで、反応も小さい感じだが、次の投入では2杯掛け。これもまあまあの型。すると次第に上っかわだけ速くなり中層から下の潮がおかしいようで、そこいら中でオマツリ多発。周りを見回すと人によって道糸の角度が上手く揃わず釣り難い。反応消えた!のアナウンスで回収しても誰か彼かがオマツリのため、すぐに船を発進できず、終盤は時間のロスも多い。次の投入はタイミングドンピシャ、シャクリ始めて数段階に重量が重たくなって最後にはかなりの重さ、これはけっこう着いてそうだ。回収すると、反対の舷の道糸も一緒に釣ってしまったようで、上から1杯はセーフ、次の1杯は船底に掛かってサヨナラ、その下はセーフで2杯ゲット。もっと着いてそうだったが、取れたのはそれだけ。このオマツリを外した12時55分、納竿のアナウンスとなった。結果、私38杯、S大さん16杯、ミヨシの常連さんが83杯で竿頭でした。全体としては5時船が5〜38杯、6時船が8〜83杯とのことだった。朝一の流しは順調かと思われたが、次第にイカの足が速くなり厳しい展開。終盤は潮型悪く、思ったほど数伸ばせず仕舞い。ニセイカ級主体に小さいものはムギ級、食べるにはいいけど重量感は少々物足りなかったか、う〜ん、もう一回やりたいかな。


本日の釣果、スルメイカ 38杯(胴長16〜24cm)、洲崎沖は小振りが多かったです。沖干し15枚作りました。

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