2013.9.6のmemo

☆ジャノメチョウ・ヒカゲチョウ

夏の名残の蝶たちをもう少し。
ジャノメチョウの仲間は、翅の表も裏も地味~な色合い、でも、枯葉・朽ち葉や、樹皮や木目、岩肌などを思わせる翅裏は赴きがあり、特徴あるあの眼玉模様(眼状紋)も、黄色に縁取られ、中心は秘かに光る星のような青だったり、目玉の数も種類によっていろいろで(ぱっと見ただけではほとんど区別つきませんが)、擬態といった意味合い以上におもしろいです。

ジャノメチョウ(蛇目蝶) Minois dryas 英:Driad 独 : Blauäugiger Waldportier 日本と、日本と、ユーラシア大陸温帯域(アジア、南部〜中部ヨーロッパ)に生息。学名はギリシア神話のミノス王の娘(つまりアリアドネ)、そして森の精ドリアード(dryas の複数=dryades)にまつわる、なんとも奥深い命名。独名の青い眼の森番(森の守護者)というのも言い得て妙、というのか。翅裏は、葉脈の浮き出た枯葉に、見え隠れする青・・(撮影:KAZE 8/25)

ヒカゲチョウ(日陰蝶)Lethe sicelis これは日本固有種とのこと。学名はシチリアの?レテ(ギリシア神話の、冥界の忘却の川)と謎めいた感じ。日なたで^^かなり明るめに写っていますが、名前の通り、曇りの日や夕方に飛ぶことが多いとのこと。翅の表面はほとんど無地だけれど、砂地のような(流砂紋?)裏面はとても渋い感じ。(撮影:KAZE 8/25)

ヒメウラナミジャノメ(姫裏波蛇目)Ypthima argus やはりギリシア神話の、百眼の巨人アルゴスにちなむ学名。後翅裏のさざ波模様は繊細だけれど、たしかにあやしい目玉がいっぱい(よく似たウラナミジャノメは、少し大きめで、翅裏の目玉の数が全部で3個)。5月にヤブデマリの白い花にいたのと同じ個体ではないと思いますが、ほぼ同じ場所でイヌビワの実にしっかりくっついてました^^。目玉模様もどことなくユーモラス。(撮影:yucca 8/25)
イヌビワ:実のかたちのように(びわでなく)イチジクの仲間だそうで、小さな赤い実が多数(熟すと黒くなる?)。
(写真4枚)