note24:
・霊的ー魂的な三つ組は、地上でと同じように天上でも作用し、
 宇宙の霊的根源においては思考、感情、意志の三つ組と関連している
・数学的に述べられてきた事柄は、
 超感覚的作用に関連して「質的ー理念的」に理解する必要がある
「彫塑的空間」としてのエーテル空間。
・形成諸力体としてのエーテル体。
・人間を全宇宙から形成されているものとしてとらえる必要性。

<ジョージ・アダムス 『エーテル空間』からの引用>

 球形が、直交する三つの座標系すなわち三次元空間の原十字形(あるいはその天上的
原像)に関連しているように、この霊的ー魂的なものもまた、三つ組のなかに息づいて
います。
 地上の中心点において三つの直行軸として自らを表すもの、あるいは天上平面におい
て、それに対応する天球直線の直角三角形として自らを表すものは、宇宙の霊的根源に
おいては、人間の魂的生命の内に現れる三つ組、思考、感情、意志と関連しています。
(P.48)
 霊的ー魂的な三つ組は、地上でと同じように天上でも作用しています ー 地上的ー
半径的(放射的)領域でと同じように、宇宙の星の天球でも。
(P.49)
 天上からやってくる平面が球面を塑像することに関して私たちが数学的理念をもって
述べてきた事柄は、具体的な超感覚的作用に関連しています。(エーテル的作用を計算
に基づく科学の対象にし得るということを、私たちは述べてきたのではありません。こ
こで明晰でありたいと望むのであれば、形態と数の霊が息づく数学の質的ー理念的なも
のを、単なる計量的なものから区別しなければなりません)。
(P.49)
 天上からやって来る平面が球面を塑像することに関して私たちが数学的理念をもって
述べてきた事柄は、具体的な超感覚的作用に関連しています
(P.49)
 ルドルフ・シュタイナーは、1922年4月8日および9日、ハーグにおいて、科学分野にお
けるアントロポゾフィーの立脚点においての講演を行なっています。彼はそこで、私たち
がここで述べている物質空間とエーテル空間の対極性について語っています。彼はエーテ
ル空間を“彫塑的空間”と呼んでいます。それは彫塑家が体験しなければならない空間、ユー
クリッド空間とはまったく異なる空間なのです。
(*引用者による/以下、講演から)
 このもうひとつの空間がそのなかに隠し持っている謎は、そこでは点から出発すること
も、その点にすべてを関連づけることもできないということです。そうではなくそこでは、
点の反対物から出発しなければならないということです。点の反対物は何でしょうか? 
それは無限の彼方にその球面を持つ球に他なりません。蒼穹を見上げるようにして、私は
その球面がそこにあるかのように見上げます。皆さん、こんなふうに考えてみてください。
ここに点の代わりに中空の球があるとします。私はこの球のなかにいて、このなかにある
ものすべてをこの球に結びつけます。私は座標によってすべてを点に結びつける代わりに、
すべてをこの急に結びつけて決定します。
(P.49-50)
(*引用者による/引き続き、講演から)
 このもうひとつの空間を説明するためには、諸力がこのような面となって宇宙のあらゆ
る側から地球へ近づいてくるような、そして外側から地表の諸領域へ彫塑的に働きかけて
くるような、このような図形をいたるところに描かなければなりません。
 生物とりわけ人間を肉体の眼を超えたイメージする目で見ることができるなら、私たち
はこのような表象を持つに到ります。(・・・)超感覚的な形成諸力体、人間の肉体に浸
透している繊細なエーテル的実体から成る、形成諸力体と呼ぶべきものです。人間の肉体
に貫き流れているその諸力を見出すことができてこそ、私たちは人間の肉体を正しく研究
することができるようになるのです。(・・・)人間を全宇宙から形成されているものと
して捉えてこそ、私たちは人間を研究することができるのです。あらゆる側から地球へ向
かってやって来るこの力の面が人間へと辿り着き、人間の形成諸力体を外側から塑像する
ようにして形づくっているのだと理解してこそ、私たちは本当に人間を研究することがで
きるのです。
(P.50-51)
 空間のジンテーゼ(諸空間を統合したものとしての空間全体)は、点的要素からばかり
でなく平面あるいは面的要素からも構成されているということが、つまり物質的要素から
ばかりでなくエーテル的ー天上的要素からも構成されているということが深く感じ取られ
るなら、生きている自然や“発生学”の分野などに見られるさまざまな形態、さまざまな器官
形成は、全般的にまったく別様に理解されることになるでしょう。
(P.51)

<note24>
◎球が、直交する三つの座標系として、中心点に直角三角形をつくり出すだけではなく、
天球周縁にも直角三角形をつくり出す(note23)ように、
「霊的ー魂的なもの」は、地上でと同じように天上でも作用している。
◎「霊的ー魂的なもの」も、三つの直行軸として自らを表す「三つ組み」のなかで息づき、
宇宙の定的根源においては「思考」、「感情」、「意志」の三つ組みと関連している。
◎こうした球形形成に関して数学的に述べられてきた事柄は、
超感覚的作用に関連しているのであって、計量的な数学として理解することはできない。
「形態と数の霊が息づく」ものとして、「質的ー理念的」に理解する必要がある。
◎ルドルフ・シュタイナーの1922年4月8日および9日、
ハーグにおける科学分野におけるアントロポゾフィーの立脚点においての講演。
・シュタイナーは、エーテル空間を「彫塑的空間」、
つまり諸力が互いに直交する三つの直線で表現されるような面となって、
「あらゆる側から地球へ近づいてくるような、
そして外側から地表の諸領域へ彫塑的に働きかけてくるような」図形を
いたるところに描かなければならないような空間として説明している。
・そして、人間の第二の体としてのエーテル体を、
「人間の肉体に浸透している繊細なエーテル的実体から成る、形成諸力体」と呼ぶべきものであるとし、
人間をそのように全宇宙から形成されているものととらえてこそ、人間を研究することができるのだという。
・つまり、「あらゆる側から地球へ向かってやって来るこの力の面が人間へと辿り着き、
人間の形成諸力体を外側から塑像するようにして形づくっている」と理解しなければならない。
◎生きた自然や発生学的な形態、さまざまな器官形成などを理解するためには、
点的要素を持つ物質空間だけではなく、平面的あるいは面的要素から構成されているエーテル空間としてもとらえ、
空間全体を統合的にとらえる必要がある。