フランス・トゥールーズ地方の吟遊詩人:ペイレ・ヴィダル

2013.6.3

「Pos vesem que l'ivern s'irais」
「S'ieu fos en cort」
「And no mori per amor ni per al」

今日の音楽は、フランス・トゥールーズ地方の吟遊詩人、ペイレ・ヴィダル(Peire Vidal/ 1175年頃?-1210年頃?)。
毛皮商人の息子として生まれる。トゥールーズのレイモン5世の宮廷で吟遊詩人としてのキャリアをスタート。続いて、マルセイユのバラル子爵、アラゴン王のフルフォンソ2世、モンフェラのボニフェース、リチャード1世(リチャード獅子心王)などをパトロンとして活動する。南フランス、イタリア、キプロス、ハンガリー、スペイン、マルタなどを旅している。
少しかわった性格だったようだが、同時に高い精神性を持った魅力的な男性で、ゴシップにも事欠かなかったようである。彼の詩は、強い感受性とシンプルな構成で、ロマンスにあふれたもの。詩は45篇現存、そのうち12の詩はメロディーも伝承されている。

それは、「Pos vesem que l'ivern s'irais」。
演奏は、Ensemble La Rosa Salvatja。
現代的なアレンジがなされてはいるけれど、これもなかなか。
http://www.youtube.com/watch?v=WFRZ8a1YOpE

続いて、「S'ieu fos en cort」。
演奏は、Capilla de Ministrers - Carles Magraner。
http://www.youtube.com/watch?v=S3z781uIn34

そして、「And no mori per amor ni per al」。
演奏は、Anne Azéma with Constantinople。
http://www.youtube.com/watch?v=ynjRy_QxCz0