シャンパーニュ出身のトルヴェール:ガス・ブリュレ

2013.6.2

「Biaus m'este quant retentit la bruille」
「A la douçor de la bele seson」

明日の音楽は、シャンパーニュ出身の初期のトルヴェールの代表的人物、シャンパーニュ出身のトルヴェールガス・ブリュレ(Gace Brulé, 1220年ごろ没)。
トルバドゥールの遺産を引き継ぎ、トルヴェールを確立した。トルヴェールのうちでは現存する作品数が最も多い。同時代の文学作品『薔薇物語』にも引用されるほど有名だった。
『サンドニ年代記 Chroniques de Saint-Denis』における記述をもとに、ブリュレはシャンパーニュ伯ティボー2世に詩文学を教えたと伝えられており、この記述は両者が共作を行なった証拠と見做されている。後にシャンパーニュを追われてブルターニュに逃れた。1212年ドルーの地をめぐってテンプル騎士団と契約書を交わしている。1220年(遅くとも1225年)までに亡くなった可能性が高い。

それでは、「Biaus m'este quant retentit la bruille」。
演奏は、Ensemble Gilles Binchois。
http://www.youtube.com/watch?v=2sJ7MBATsF8

続いて、「A la douçor de la bele seson」。
演奏は、Paul Hillier (voice), Andrew Lawrence-King (psaltery, harp, portative organ)。
http://www.youtube.com/watch?v=CWKGYxJGgNg