スペインのルネサンス音楽:フランシスコ・ゲレーロ

2013.5.25

「Maria Magdalene」
「Ave Virgo Sanctissima」
「Salve Regina」
「Duo seraphim」

今日の音楽は、ルネサンス時代に活躍したスペインの作曲家、
フランシスコ・ゲレーロ(Francisco Guerrero、1528年10月4日? セビリャ– 1599年11月8日セビリャ)。

他のスペインのルネサンス期の作曲家作曲家の多く(たとえばモラーレスやビクトリア)が
イタリアで活動しているのに対し、特にスペインで主に暮らし、活動している。
様式的には、同時代のスペインで流行していたホモフォニーを好み、印象に残る、歌いやすい旋律を作曲している。
同時代の作曲家とは異なり、宗教音楽、世俗音楽の双方にわたり、
多くの世俗歌曲や器楽作品、ミサ曲、モテット、受難曲を作曲している。
また音楽に多様な表情を与えている。彼の作品は死後数百年にわたり人気を保ち、特にラテンアメリカの教会でよく演奏されていた。

17歳ですでにハエン(Jaén)の聖堂の楽長(maestro de capilla)に任命されている。
セビリャで職を得、歌手としても作曲家としても高い人気を誇り、30歳を迎える前にすでに大きな名声を得ている。
数十年間、スペインとポルトガルの各地で活躍。時には神聖ローマ帝国皇帝マクシミリアン2世に仕えた後、
1581年から82年の一年間、イタリアを訪れ、2冊の作品集を出版。
その後再びスペインで数年を過ごした後、1589年に聖地パレスチナを訪れる。
しかし、帰途の船上で二度にわたり海賊の襲撃を受け拘束されるが、その後スペインに帰還。
その聖地への冒険の話は1590年に出版され、人気を博す(セルバンテスが読んでいた可能性もあるとのこと)。

それでは、「Maria Magdalene」。
演奏は、The Tallis Scholars (Peter Phillips)。
http://www.youtube.com/watch?v=BYO3BhzTb20

続いて、「Ave Virgo Sanctissima」。
演奏は、The Rose Emsemble (Anne Taylor)。
http://www.youtube.com/watch?v=2tu2nbTk9m4

そして、「Salve Regina」。
演奏は、La Colombina。
http://www.youtube.com/watch?v=dE_s_3Y3Fj8

さらに、「Duo seraphim」。
演奏は、The Choir of Westminster Cathedral。
http://www.youtube.com/watch?v=CvanHDc9IgU