フランドル楽派:ピエール・ド・ラ・リュー

2013.5.22

「この墓の中に(Soubz ce tumbel)」
「おお、救い主なる生け贄よ(O Salutaris Hostia)」

今日の音楽は、ジョスカン・デ・プレと同世代の作曲家で、ルネサンス・フランドル楽派を代表する作曲家、
ピエール・ド・ラ=リュー(Pierre de La Rue, 1460年頃~1518年11月20日)。

ミサ曲、モテット、マニフィカト、エレミアの哀歌、シャンソンを作曲し、
ジョスカンを例外とすれば、ほかの同時代の作曲家よりも作曲様式の幅が広い。

シエナ大聖堂(イタリア・シエーナ)で1483年から1483年まで歌手として雇われ、
その後、1492年に、スヘルトーヘンボス('s-Hertogenbosch)大聖堂(今日のオランダ領)に赴任。
そしてその翌年から神聖ローマ皇帝マクシミリアン1世の宮廷礼拝堂に加わる。
それ以外の活動記録はブリュッセルが中心だが、少なくとも2度はスペインを訪れている。
その際、同時代に活躍していたフランドル楽派の作曲家たち
(例えばジョスカン、イザーク、ロベール・ド・フェヴァンなど)に出会い、
その作曲様式を発展させたといわれる。

ちなみに、フランドル楽派というのは、15世紀のデュファイに始まるブルゴーニュ楽派を引き継ぎ、
16世紀中期にフランドルだけでなくイタリアを始めヨーロッパ全体で支配的な地位を占めるようになった。
フランドル楽派はブルゴーニュ楽派とあわせて、ネーデルランド楽派と呼ばれることもある。

それでは、「この墓の中に(Soubz ce tumbel)」。
墓の中の恋人に対しての哀歌という感じの曲らしいです。一節には作者不詳とかも。
演奏は、Capilla Flamenca。
http://www.youtube.com/watch?v=8GHNmkX4-sY

続いて、「おお、救い主なる生け贄よ(O Salutaris Hostia)」。
演奏は、Nederlandes Chamber Choir。
http://www.youtube.com/watch?v=vD_kRwErePo