ノートル・ダム楽派3:アダン&アルベルトゥス

2013.5.10

サン・ヴィクトールのアダン 
「Jubilemus Salvatori」
ギステル・アルベルトゥス・パリジェンシス
「Congaudeant Catholici」

今日の音楽は、楽譜として記載されはじめたレオナン(レオニヌス)の直前の音楽から、
サン・ヴィクトールのアダンとマギステル・アルベルトゥス・パリジェンシスの二人を。

まず、サン・ヴィクトールのアダン(あるいは アダン・ド・サン・ヴィクトール  Adam de St.Victor ? - 1146年1月)

1107年頃からパリのノートルダム大聖堂のカントル(聖歌隊長)で、「パリのマギステル・アルベルトゥス」の前任者。
1133年頃まで高位の聖職を勤めた後、サン・ヴィクトール修道院へ移籍し、亡くなるまでこの修道院の修復をおこなう。
既存のセクエンツィアの旋律に合わせて多くの優れた詩(プローザ)を創作。
その『セクエンツィア集』は12世紀を代表する詩集としても知られている。

それでは、「Jubilemus Salvatori」。
演奏は、Theresa Villani, cello/Anne Marie Scotto, organ。

http://www.youtube.com/watch?v=t1aaJ9EKVzE

続いて、マギステル・アルベルトゥス・パリジェンシス
(羅 magister Albertus Parisiensis  または パリのアルベール 仏 Albert de Paris/活動: 1146年頃 - 1177年頃没)。

サン・ヴィクトールのアダンの後にパリ・ノートルダム大聖堂のカントルを務めたものと思われる。
ノートルダム楽派のレオニヌスの活動時期と重なっているため、
『オルガヌム大全』の作成にも寄与があったと思われる。
カリクスティヌス写本に収められている3声のコンドゥクトゥス "Congaudeant catholici" に、
作者と記されていることからその名が知られている。

それでは、「Congaudeant Catholici」
演奏は、Evo&L'Almodí Chamber Choir。

http://www.youtube.com/watch?v=ej5qJVDmPQo