ヘンデル

2013.1.27

「オンブラ・マイ・フ(Ombra mai fù/懐かしい木陰よ)」
「私を泣かせてください(Lascia Ch'io Pianga)」
「クラヴィーア組曲第1巻第4番ホ短調」

今日の音楽は、ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル(Georg Friedrich Händel/1685.2.23-1759.4.14)を。
ヘンデルは、ドイツ生まれでイギリスに帰化した、
バロック期を代表するJ.S.Bach(同年生まれ)とならぶ重要な作曲家。
ちなみに、J.S.Bachの子だくさんなのと対照的に、生涯独身で子供はいなかった。
また、バッハの主要な作品が、教会の礼拝で用いる音楽(教会音楽)だったのに対し、
ヘンデルの主要な作はオペラや(劇場用の)オラトリオなど、劇場用の音楽だった。

オラトリオ「メサイア」は特に有名である。
ヘンデルの作曲だと知らなくても、そのなかの「ハレルヤ・コーラス」を
まったく聴いたことのない人はほとんどいないほどだし、
オラトリオ「ユーダス=マカベウス」中の合唱曲「見よ、勇者は帰る」は、
表彰状授与のBGMとして知らない人はいない。

それでは、「ヘンデルのラルゴ」とも呼ばれて親しまれている、
オペラ「クセルクセス(セルセ)」中の「オンブラ・マイ・フ(Ombra mai fù/懐かしい木陰よ)」を、
キャスリーン・バトル(Kathleen Battle/1948.8.13-) のソプラノで。
この曲は、1986年、ニッカウヰスキーのコマーシャルに使われていたが、
そのときに収録されたちょっと懐かしい映像もあわせて。
歌詞の意味は「こんな木陰は 今まで決してなかった。
緑の木陰。親しく、そして愛らしい、よりやさしい木陰は」

http://www.youtube.com/watch?v=5rBEcokvsF0

続いて、オペラ「リナルド」の中のアリア「私を泣かせてください(Lascia Ch'io Pianga)」を、
サラ・ブライトマン(Sarah Brightman/1960.8.14-)のソプラノで。
歌詞の意味は
「過酷な運命に涙し、自由に憧れることをお許しください。
私の苦しみに対する憐れみだけによって、苦悩がこの鎖を打ち毀してくれますように。」

http://www.youtube.com/watch?v=VxH8sbFagx4

そして、「クラヴィーア組曲第1巻第4番ホ短調
(Suites I No. 4 HWV 429 in E minor)III. Courante」を
キース・ジャレット(Keith Jarrett)の演奏で。
キース・ジャレットのクラシック演奏のなかでは、この曲が収められている
「ヘンデル:クラヴィーア組曲」がぼくとしてはいちばん気に入っている。

http://www.youtube.com/watch?v=jDh8RtxVbLw

先のキース・ジャレットの演奏の部分も収めらている「クラヴィーア組曲第1巻第4番ホ短調」を
グレン・グールドがハープシコードで演奏しているものを見つけたので、
ちょっと変な感じもする演奏だけれど、おまけで。1970,72年の録音だそうだ。

http://www.youtube.com/watch?v=RP2ghy5kVGQ