アルメニアの音楽

2012.12.19

アルメニアの音楽
Ertan Tekin「Mey」
「Krung」
「Chinar es(あなたはスズカケの木)」

今日の音楽は、アルメニアの音楽を。
アルメニアは西アジア、アナトリア地方、カスピ海のふもと、
まわりをトルコ・イラン・グルジア・アゼルバイジャンに
囲まれた人口300万ほどの小さな国。
世界で最初にキリスト教を国教をして受容した国でもあり、
あの「アララト山」があったりもする。
ぼくにはよくイメージできない国や文化ではあるけれど、
とてもエキゾチックであり、どこかとても懐かしくも感じる不思議なところ。

さて、アルメニアの音楽では、
「剣の舞」などでも有名なハチャトゥリアンが有名だったりもするが、
そのアルメニアの楽器といえば、「ドゥドゥク(Duduk)」、別名バラバン。
紀元前1200年ごろから中央アジアで使用され始めたダブルリードの木管楽器。
日本の篳篥や中国の管子の先祖にあたる管楽器で、
主にアルメニアやアゼルバイジャーンで普及している。
とてもまろやかな音色で、オーボエやングリッシュ・ホルンにも近い音色。
あまり聴く機会もないのに、どこか懐かしい。

Ertan Tekin「Mey」
http://www.youtube.com/watch?v=oDRCk5lnkQc

つづいて、アルメニアといえば、衣装もエキゾチックで素晴らしい。
アルメニアの音楽をバックに、
アルメニアの民族衣装が紹介されているものがあるので、ぜひ。
見とれてどきどきしてしまいます。音楽も琴線をエキゾチックに重樹してくれます。

http://www.youtube.com/watch?v=eGBpKSZuFRM

こんなサイトもあります。
http://peopleofar.wordpress.com/

そして、アルメニア人の姉妹の「Inga & Anush Arshakyans 」のアルバム
「Menk Enk Ays Sarere」から「Krung」。
この「Krung」という曲は、1896年にHovhannes Tumanianが詩を書き、
1912年にコミタスが作曲したもの。
コミタス・ヴァダペット(Komitas)という人に興味がでたので調べてみると、
1869年9月26日、アナトリア西部のキュターヒャ(Kütahya)という町で生まれる。
アルメニアの民謡とヨーロッパの音楽を最初につないだ「アルメニア近代音楽の確立者」
「アルメニア・クラシック音楽の父」とされている。
孤児だった彼は、聖地エチミアジンで修道士となり、
そこで音楽の才能を開花させて、アルメニアの民謡収集や作曲活動を行った。
1915年にオスマントルコによるアルメニア人虐殺が始まり、
当時イスタンブールにいたコミタスも検挙され悲惨な経験をし、
奇跡的に生き残りはしたものの精神を病んでしまう。
回復しないまま、パリで逝去したそうです。

http://www.youtube.com/watch?v=tjF_g9xz23I

おまけで、参考までにこのコミタスの有名な曲だという
「Chinar es(あなたはスズカケの木)」を、
Chamber Players of the Armenian Philharmonic Orchestraで。

http://www.youtube.com/watch?v=ZMGsiJ8YWFI