「映画に耳を」をめぐる逍遙 01 

『ギース公の暗殺』(1908)

小沼純一『映画に耳を: 聴覚からはじめる新しい映画の話』で紹介されている映画と音楽をいくつか見ていくことにしたいと思う。YouTubeだよりなので、どこまでご紹介できるかわかりませんが。

最初は、『ギース公の暗殺』。オリジナルでつくられた映画音楽の最初の作品。
この映画はフランスの映画制作会社、フィルム・ダールによる第1作(1908年)。16世紀終わりの権力闘争の話で、タイトルのとおり、ギーズ公が暗殺される経緯が描かれている映画。監督は、アルベール・カルメット、シャルル・バルジ。
音楽は、なんとカミーユ・サン=サーンス。「動物の謝肉祭」で有名なクラシック音楽の作曲家。
この当時、サン=サーンスは70歳を超えていたが、この映画音楽にも作品番号(Op.128)がついているので、しっかりと「作品」として意識した仕事だったはず。全体は5つのシーンでできていて、音楽もそれに対応しています。

それでは、「ギース公の暗殺」から。
http://www.youtube.com/watch?v=8iL3hr7cCH4

*全曲盤もありますので、お時間のある方はぜひどうぞ。

http://www.youtube.com/watch?v=u8tDuGFOtmk