ダニエルー『シヴァとディオニュソス 自然とエロスの宗教』

2012.9.26


ダニエルー『シヴァとディオニュソス 自然とエロスの宗教』
(講談社/芸術人類学叢書)

ヨーロッパとアジアに通底する「隠された伝統」である
「シヴァ」と「ディオニュソス」についての興味深い論考が翻訳されている。
表紙のデザインはちょっとどうにかならないかと思うけれど…。

「ディオニュソス」といえば、ニーチェであり、バタイユであり、
日本では『神秘哲学』の井筒俊彦だが、
シュタイナーの視点を知るには
シュタイナー『ギリシアの神話と秘儀』
(シュタイナーコレクション4/筑摩書房)がいい。

ちなみに、少しだけ人間の自我の起源のような意味でのディオニュソスについては、
少しだけ書いてみたものが、トポスのHP(シュタイナー・ノート173)に
載せてあるので、参考までに。
http://www.bekkoame.ne.jp/~topos/steiner/note/S-note71-/S-note173.html

そういえば、この本がでたのはもう4年ほど前のことだけれど、
この「芸術人類学叢書」の続き、
中沢新一『野生の思考』と
湊千尋訳のデヴィッド・ルイス=ウィリアムズ『洞窟のなかの心』が先日出たので、
読みかけになったのを読み直してみたのでした。
しかし、この「芸術人類学叢書」、まだぼちぼちでも続くのだろうか。